2008年3月 8日 (土)

コラム【陣太鼓】放射光はルールもねじ曲げるのか

 「世界最高性能の放射光」をうたうSPring-8。10年前の「和歌山・毒入りカレー事件」では、犯行に使われた亜ヒ酸の科学的捜査に活用され、証拠を裏付けたことでも知られている▼施設を運営する財団法人高輝度光科学研究センター(JASRI)のホームページによると、放射光とは、磁場で曲げられた高エネルギーの電子から仮想光子が振り落ちた現実の光子だという▼そんな最先端施設であった職員採用をめぐる不祥事(本紙第2部1面)。電子だけでなく、ルールまでねじ曲げた▼意欲を持って応募した志願者をばかにしているとしか言いようがない。。“面接リハーサル”を受けたばかりに採用取り消しとなった女性非職員もある意味、被害者かもしれない▼所管の文部科学省は「至急事実関係を調査する」と言っている。「物質の種類や構造、性質を詳しく知ることができる」というご自慢の放射光を当てれば少しは実態が見えてくるのではないだろうか。

2008年1月12日 (土)

コラム【陣太鼓】職員のやる気生む人事を

 「“氷山の一角”どころか、“氷山のかけら”」。市が昨年末に公表した職員倫理行動調査の結果を見た建築業界関係者の言葉だ。別の関係者は「本当に悪質なのは出てきていない」と調査の甘さを指摘する▼ある市職員は「正直者がばかを見た」と調査の正確性に疑問を呈した。悪人にかぎって図太い、との意味で「悪いヤツほどよく眠る」と日弁連会長を務めた元弁護士の中坊公平さんがよく言っていたが、今回の調査もその類なのか▼「悪いヤツ」を罰し、市民の信頼にコツコツ応えてくれる職員を評価する「信賞必罰」の原則で人事を行ってほしいが、果たして現状はどうなのだろう▼単に要領がいいだけの職員、市民よりも上司のごきげんを気にする職員が出世するのではなく、市民の信頼にコツコツ応えてくれる職員を正当に評価することが市役所に活気をもたらす近道だ。

2007年9月15日 (土)

コラム【陣太鼓】市議に対する市民の信頼度は?

 「(合併のビラで)多くの市議が連名で賛成しているのを見て反対しなければと思った」。合併住民投票の2日後、本紙に届いた投書の一文だ▼赤穂市で市政に直接民意を反映させようという住民投票は今回が初めてだった。もし、今回の合併是非を住民投票ではなく議会ではかっていたとすると、過半数の議員が「合併賛成」の意向を示していたから、住民投票とは反対の結論が出ていただろう▼議員は「住民の代弁者」「市政と市民をつなぐパイプ」などとよく言われる。赤穂市の場合はどうか。代弁者としての信頼を市民から得ている議員、市政の中身を市民に伝えている議員がどれだけいるだろう▼すべての議員が誠実に役割をこなし、あるいはせめてこなそうとする努力や姿勢を見せていれば「議員の数を減らせ」という声が市民から上がることはないはずだし、冒頭のような投書が本紙に届くこともないはずだ。

2007年3月31日 (土)

コラム【陣太鼓】市関係者と議員に「ブックスタート」を

 本紙に随時掲載のコーナー「絵本で世界を旅しよう」の執筆者・久保良道さんが自宅に「くぼっち文庫」を開いて3年半になる▼収集した約1500冊の絵本を無料で貸し出している久保さんの信条は「絵本は人生を豊かにする」。自分自身、「生き方に影響を受けた本はいくつもある」と実感がこもる▼久保さんは常々、「図書館は単なる“貸本屋”になってはならない」と口にする。読み手を本に、本を読み手に、それぞれ引き合わせるのが役割―との思いだろう▼移動図書館はまさに「読み手と本との出会い」を生み出す舞台装置だ。しかし、「ちどり号」の“廃止”を提案した市関係者とそれに賛成した市会議員には金のかかる厄介者にしか見えなかったらしい。「子どもよりも、むしろ大人の本離れが深刻」(久保さん)との指摘が思い出される▼赤穂市は4年前から4カ月児健診の親子に絵本をプレゼントする「ブックスタート」を行っている。親子の絆づくりに本を役立てるのがねらいなのだが、本に出会う機会の大切さをよくわかっていない市関係者と議員にも「ブックスタート」してもらってはどうか▼そうそう、勤務中にわいせつ画像を見ていたり、汚職で起訴休職中の市管理職の高給を「削減」すれば、「ちどり号」の存続どころか増台もできるのに―とこの際、嫌味を言っておく。

2007年1月27日 (土)

コラム【陣太鼓】批判も受け止め、「市民本位の市政」を

 「現職の信任投票」とも評された市長選は新人候補の倍以上の票を得て、豆田氏が再選された▼得票率も前回を上回り、“大差の当選”ではあるが、それでも投票者の3割は相手候補を選択した。全有権者数に照らしても、現市政に「刷新」あるいは「批判」の思いを持つ市民が15%は存在する▼豆田氏は立候補の際、「選挙を通じて、私のやってきたことに誤りがないか市民に判断してほしい」と話していた。多数の信任を得たのは事実だが、“不信任”の声があるのもまた事実だ▼批判の声の中にこそ、よりよい市政のヒントがある。期待だけでなく、批判も受け止め、「市民本位の市政」「このまちに生まれてよかったと思える赤穂」を実現してほしい。